Q.中小企業が自社ビルを取得するメリットとは何でしょうか?
賃ビルの賃借に比べて、中小企業が自社ビルを取得することには、さまざまなメリットがあります。
今回は、8つのメリットについて、考えてみましょう。
- 1.「経営目標」の見える化
- 2.会社のブランディング
- 3.地域社会との関係の深耕
- 4.資金繰りの担保として利用
- 5.一部賃貸による新たな収入源
- 6.賃料相場の変動回避
- 7.同族会社の相続税対策
- 8.経営者の夢「一国一城の主」の実現
いかがでしょうか?
自社にあてはまる項目はいくつありましたでしょうか。
続いて、それぞれの項目について、もう少し解説していきましょう。
- 1.「経営目標」の見える化
- 大企業だけでなく、中小企業も含めて、中長期の経営目標を作り、共有することはとても重要です。
- 経営目標を共有することで、企業全体のベクトルを合わせ、経営資源を集中することが可能となります。
- 自社ビルを取得するということは、とてもわかりやすい経営目標として見える化が可能となるでしょう。
- 2.会社のブランディング
- 自社ビルを所有することで、会社の信用やイメージを高めることが可能となります。
- 一般的に、本業の業績が好調で、継続的な利益を計上できなければ、自社ビルの所有ができません。
- そのため、クライアントや取引先は、自社ビルを所有している会社をより信用する傾向があります。
- 3.地域社会との関係の深耕
- 自社ビルを所有している会社は、町内会や地元のコミュニティーにも所属しやすくなり、地域社会との関係が深くなります。
- それは、貸ビルよりも、自社ビルを取得するということで、その地域に根を張る会社と評価されるでしょう。
人材募集においても、地域の質の高い人材を集めやすくなります。特に、地域の主婦などのパートタイマーの方を集めることが容易になるでしょう。
- 4.資金繰りの担保として利用
自社ビルは、会社の資産です。たとえ借入返済中でも、所有者は会社となります。
いざというときに、自社ビルを金融機関に担保として差し入れることで、会社の資金繰りに利用が可能です。
また、自社ビルの一部を賃貸している場合には、その賃料収入なども担保価値にプラスの評価となります。
参考文献
自社ビル取得&運用マニュアル(すばる舎リンケージ発行)
(自社ビルを取得する8つのメリット【後編】へつづく)
株式会社ダク・エンタープライズ
株式会社首都圏ビルマネジメント
代表取締役 阿部龍治